フィリピンの学校のネイティブ教師は素人…

フィリピンの学校のネイティブ教師は素人が少なくない。単にネイティブってだけで雇われてるみたいな。普通の日本人が日本語教育のプロでないのと同じで、ネイティブ＝英語教育のプロ、ではない。

【解説】　日本人はネイティブ信仰がかなり強い国民です。英語を学ぶ際にネイティブスピーカーのような発音や言い回しを身に付けたいという人が非常に多いです。

このため、フィリピンに留学すると決めて学校を選ぶ際に、ネイティブ教師がいることを条件にする人も多いです。フィリピンに留学してネイティブ教師にネイティブ的な表現を教えてもらったり、ネイティブの発音を指導してもらう。そのように期待するのは自然なことです。

しかし、ネイティブ教師がいるフィリピンの学校に留学すればその期待が実現されるかというと、必ずしもそうとは限りません。というのも、ネイティブ教師の中には教師という職業については素人という人が少なくないからです。

英語を話せるということと、英語を教えられるということはイコールではありません。我々日本人すべてが日本語を教える能力があるかというと、決してそうではないのと同じです。英語を教えるというのは一つのスキルであり、そのスキルを身に付けていないならば、その人は単に英語のネイティブというだけであって、教える能力はないのです。

日本でも英会話学校によっては単に欧米人というだけで学校に雇われているだけで、教え方については素人というネイティブ教師がいることは広く知られています。フィリピンも同じです。

例えば、アメリカ本国で外国人向け英語教師としての訓練を積んで資格を得てきたとか、フィリピンの小学校で長年に渡って英語教師をやってきた。そういったネイティブであれば、ネイティブ教師としての価値は非常に高いでしょう。

しかしそういった人材がフィリピンのあちこちにゴロゴロいるわけではもちろんありません。フィリピンにいるネイティブのほとんどは、そういったスキルを持たないごく普通の欧米人にすぎないのです。

もちろん、ちゃんとしたスキルを持ったネイティブを教師として雇っている学校もあります。ですが同時に、ただ単に欧米人だというだけで採用し、採用後に教師としてのトレーニングをろくにせずにネイティブ教師として授業を行わせている学校もあります。ネイティブ教師というだけで単純に評価するのは禁物です。